ゴ-ルデンウィ-クが明けました。皆様は、有意義に過ごせましたでしょうか。これから本格的な初夏の陽気が期待されます。園内でもこの過ごしやすい季節を楽しく満喫していきたいと思います。今回は、幼児教育の大切さをいつもとは別視点でまとめてみました。
「5歳までのしつけや環境が、人生を決める」「どのような乳幼児施設で子どもが育ったのか、そこで親(主たる養育者)はどのような学びがあり、子どもに与えた影響は何かで一生が決まる」2000年にノ-ベル経済学賞を受賞したジェ-ムズ・ヘックマンというシカゴ大学の特別教授は、当時このように述べています。
私も職業柄、乳幼児期の教育の重要性を実感している一人で、「人生で大切なのは、最終学歴よりも、最初の学歴」だと確信しています。
世の中では、若年層の貧困やニ-ト増加、精神疾患が顕著な問題、学生においては不登校・ひきこもりや肥満の問題、社会全体では、SNS・メディア・ゲ-ム依存症などの問題が山積しています。親は我が子に将来は社会で人と共存し、自立して生きてほしいと誰もが願っているはずなのに、結果的にそのように生きる人と、そうすることができない人が存在することも事実です。運が悪い、社会が悪いという単純な理由ではないと思いますが、原因の一因に「幼児期の適切な教育の欠如」があるように思います。その適切な教育の中身で重要なのが、暗記や公式を解くという教育よりも、人の性格・性質やコミュニケーション力を築きあげていく教育のように思います。いわば、非認知能力といわれるものです。
世の中にある問題を大きく2つに分けると「答えの分かっている問題」と「答えの分かっていない問題」になります。基本的に学校や塾で教えてくれることは、答えの分かっている問題です。公式を覚えたら、また年号や植物等の名前を覚えると解ける問題です。ところが、社会に出ると答えのない問題だらけです。
例えば、商品を売る場合、この決まった言動だと必ず買ってくれるというものはなく、また恋人をつくるにも正解の言動があって、それを実行すれば必ずうまくいくというものはありません。本や雑誌に書かれてあるのは、「ノウハウ」であって、「正解」ではありません。そこで、必要になってくるのは、正解を求めて、試行錯誤しながら近づいていく能力です。チャレンジ心や忍耐力といったいわば物事に動じないで、改善改良に近づく力に近いと思います。それが一般に非認知能力といわれるものですが、これは幼児期にこそ身につけるべき力です。なぜなら、幼児期は他者の言葉や行動をスポンジのように吸収し学び取ることができるからです。そして、人の性格・性質の形成には、9歳くらいまで(シングルエイジ)に子どもの周りで存在する人たちにどのように育てられたかが重要なファクターとなるからです。それを紐解けば、乳幼児期のより良い施設選びや人的環境、幼児教育の大切さは自ずと理解できるのです。大切な我が子のためにも最初の学歴(幼児教育)を大切にしたいものですね。
5月2日 年少こあら組 給食完食 おめでとう!
【旅は自己投資】城めぐり&へぎそばランチ満喫
素敵なメッセ-ジに ほっこり
2025.5.7
writer 高 橋 潤